耳鼻と臨床
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microlaryngoscopyを複数回行った症例の検討
望月 隆一牟田 弘川本 将浩山本 圭介林 伊吹
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キーワード: 音声外科, 音声治療
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2005 年 51 巻 5 号 p. 339-343

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抄録

過去11年間に行われたmicrolaryngoscopy下の手術1, 510件/1,405例中、再手術を行った症例について検討した。声帯内自家脂肪注入術では手術後1年未満に再手術を行った症例が最も多かったのに対し、声帯ポリープ・声帯結節では、再手術までの期間は4-8年が多く、次が8年間以上と比較的長期間の症例が多くみられた。これは術後にはいったん治癒したprofessional voice userが、再度microlaryngoscopy下の手術を受けた例が多く認められたものと考えられた。この結果より、microlaryngoscopy下の手術をはじめとする音声外科の術後には、音声障害専門の言語聴覚士による術後音声治療を、長期にわたり続ける必要性が示唆された。

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