日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報
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総説
嚥下障害診療ガイドラインの概要と活用法
兵頭 政光
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2021 年 124 巻 12 号 p. 1584-1589

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抄録

 嚥下障害診療においては, 嚥下障害の客観的な病態評価とそれに応じて適切な対応を行うことが求められる.「嚥下障害診療ガイドライン」はこれら一連の流れを示し, 医療者が行う嚥下障害診療を支援することを目的として作成された. 病態評価においては, 嚥下内視鏡検査を初期評価のための検査として重要視しており, その評価のポイントや評価結果に基づいた治療法選択について解説している. 本ガイドラインでは, 嚥下機能評価の標準化を図る目的で, 嚥下内視鏡検査と嚥下造影検査の代表的所見の動画を DVD で添付している. 治療では嚥下訓練をはじめとする保存的治療, および外科的治療の適応とその効果について示している. また, 実際の診療の場で問題となる14の Clinical Question を挙げてそれぞれについて解説を加えている.

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© 2021 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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