抄録
1. 12例の小児の Blowout fracture につき経上顎洞的, 経眼窩的に治療を施行し, 満足すべき結果を得た.
2. 全例 pure type の骨折であり, pure type の骨折は殆ど小児に生じ, 成人では impure type の骨折となることを強調した.
3. 穿孔は全例下眼窩神経孔に一致した場所であり, その大きさは平均7~8mmであった.
4. 骨欠損部の補填に厚さ1mmの軟性シリコン・シートを眼窩骨膜下に挿入した.
5. Blowout fracture は耳鼻科, 眼科が協力して診断, 治療するのが望ましい.