本稿では、学位を取得しようとされている(或いは、取得された)方々のキャリアパスの選択肢として国際機関を積極的に考えていただくことを目的として、国際機関事務局の業務の実態について紹介する。国際機関事務局の職員となれば、世界の人々が安全で幸せな生活を送れるよう、政策立案、情報提供、現場活動等の幅広い分野において、専門分野の知識を現場で活用する、プロフェッショナルでダイナミックな仕事師集団の一員となる。その活動においては博士号を有していることが有利であり、国際機関の勤務経験は人脈構築に繋がり、個人のキャリア形成上も貴重な財産となる。途上国の開発を行う国際機関においては、様々な農林水産分野のポストがあり、専門分野に合ったポストも比較的見つけやすい。