日本エネルギー学会誌
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論文
判別分析を用いた中国のタイトオイル貯留層の濃集帯評価
柳 小正
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2018 年 97 巻 6 号 p. 124-134

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抄録

科学技術の進歩につれ,世界的な非在来型石油・天然ガス資源の研究・開発が急速に発展してきている。特に米国のシェールガスおよびタイトオイル資源開発の成功は,世界に大きな影響を与えている。中国では,米国の在来型石油・天然ガス資源の成功を受け,シェールガスに続いてタイトオイルの研究・開発も活発化している。しかし,タイトオイルの賦存特性が特別であるため,その開発方式や貯留層評価などの面では在来型石油と異なり,開発の困難さは増加している。経済的に開発するためには,タイトオイル貯留層の濃集帯の評価が重要視されている。本稿では,タイトオイル貯留層に関する先行研究および濃集帯の実データの範囲から乱数により生成した仮想的なデータを踏まえ,判別分析を用いて中国のタイトオイル貯留層の濃集帯評価を行った。評価方法は合理的であり,仮想データに基づく結果は実データの傾向に合致した。実データが蓄積され利用可能になれば,本法は重要な役割を果たすと期待される。

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© 2018 一般社団法人 日本エネルギー学会
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