2018 年 97 巻 8 号 p. 231-235
トレファクション燃料製造プラントを新規に設計,製作して実証運転試験を行った。装置仕様は既存装置をベースにロータリーキルン式炭化炉およびリングダイ式ペレタイザーなどから構成する内容とした。炭化炉をのべ240時間以上運転した結果,生のスギ木材チップからトレファクション化した木材チップを2.3 t製造でき,トレファクションチップのエネルギー収率は従来の木炭チップのほぼ2倍に相当した。一方,ペレット成型後の長さは平均7.4 mmで従来木質ペレットに比べて短くなった。このペレットをコーンカロリメーターで燃焼試験に供した結果,着火時間が遅れは見られず,有炎燃焼時の発熱速度が減少することがわかった。