燃料協会誌
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アセチレンの製造を目的としたメタンの不完全燃焼反応に関する研究(III)
燃焼機構の検討
大塚 英二根来 春雄
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1962 年 41 巻 3 号 p. 204-208

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抄録
第1報記載の実験データーを検討した結果メタンと酸素の不完全燃焼反応の機構について一つの考え方を提案した。
すなわちまず酸素とほぼ等モルのメタンが反応して水, 水素, 炭素ガスおよび一酸化炭素が生成される。この反応は著しく速く, 原料酸素の反応率はほとんど100%に達する。またこの反応で生成される4成分の間には水性ガス反応の平衡が成立している。この第1段反応は著しい発熱反応でこの熱によつて未反応メタンが分解されアセチレンが生成される。
この考え方を基にして文献に発表されている燃焼機構を検討し, まちがつている部分を指摘した。また実験値と平衡組成の相違についても説明することができた。
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