照明学会雑誌
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白熱電球の經濟的大さに就て
森田 豊吉
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1927 年 11 巻 6 号 p. 402-409

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抄録
本篇論ずる所は, 白熱電球の經濟的考案の一法として, 其壽命をパラメーターと考へたる場合に定額制, 從量制の兩方面より見て, 如何なる大さの電球が電燈會社及び需要家に對して經濟的大さを與ふるやを考案したるものなり。共結論によれば
(A) (1) 電燈會社が定額需要家に對して推奨し得る最小の經濟的大さは, 近似的に點體時間に無關係にして
(2) 定額料金と燭力との關係を示すと, 制定せられたる直線の燭力軸に射する傾斜角に逆比例し
(3) 對數紙上に於て燭光と比稍費量との關係を示すと假定せられたる直線の燭光軸に對する傾瓢角に逆比例す。
(B) 從量需要家の採るべき經濟的電球の大さは
(1) 燭光と電球價格との關係を示すと假定せられたる直線の燭光軸に對する傾斜角に逆比例し
(2) 同上直線の恒數に正比例し且つ
(3) (A) と同じく同様なる (3) の條件成立す。
之等の結果を震際の數字を用ひて得たる結果は, 定額需要家に對しては50燭を實際的なる最小經濟極限とし, 從量需要家瓢こありては約100ワツトの大さとなる。
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