1922 年 6 巻 2 号 p. 99-118
本分の始めの部分に於て瓦斯封入白熱電球に於ける封入瓦斯による熱損失、黒化の程度、球内の瓦斯の平均温度電球壁の温度及び該瓦斯内に生ずる「コロナ」電流等と封入瓦斯の壓力との關係を論じ其結論として球内に封ずのき耳斯に就き其適當なる壓力を定めた。此の壓力は水銀柱20m. m. 乃至100m. m. 位であつて之は電球の所要電壓と「ワツト」数にこ依つで差異がある。斯の如き壓力に於ては電球の導入線と繊條との接合點に特種の保護装置を設ける必要がある。其製法に於ては外部より瓦斯を導入するにあらずして内部に封入せられた藥品 (Bariumazide) を加熱分解して所要の窒素瓦斯を發生せしめ有害残留瓦斯を其金馬「バリユーム」と化合せしむるにある。本文の終の部分に於て眞聖電球の設計及び排氣に就て幾分言及した。