抄録
ドライプロセスでの, 新たな配線板の製造法を研究し, 基板上に接着剤で所望の配線パターンを描き, この上に金属の短繊維を静電植毛し, 植毛部を支持体 (アンカー) にしてはんだを厚く保持固定し, はんだ層で導体を作る, 金属繊維植毛法を開発した。金属短繊維は, びびり振動切削法で製作することにより, 金属繊維植毛法に用いるに適当な, 長さ140μm, 太さ30μmの真直な金属短繊維を得ることができた。製作した導体の抵抗は, 幅1×長さ100mmの導体で360mΩで, 銅張り積層板の銅はくよりも6倍高いが, 導電ペーストの約1/10であった。はんだ付け性がよく, 5回の繰り返しはんだ付けに耐えることができた。