いくつかのSn-Bi2元系およびSn-7.5Bi2Ag-0.5Cuはんだを作製し, 特性評価した。亜共晶組成では, 微細なBiが析出した初晶β-Snと共晶が形成される。57wt%Biの組成では, 均一な共晶組織となる。亜共晶組成では約140℃に共晶融解が生じる。Bi添加量の違いによるぬれ性の変化は少ない。界面には, Cu側から薄いCu3Sn/厚いCu6Sn5の順で反応層が形成される。Sn-7.5Bi-2Ag-0.5Cu合金では, リング上に形成した針状のAg, SnとBi粒子が偏析して形成され, さらに数十nmの大きさの微細粒子が分散する。Sn-7.5Bi-2Ag-0.5Cu合金ではんだ付けされたCu接合体は, 現行のはんだ付け温度範囲で高い接合強度を達成する。