石炭科学会議発表論文集
Online ISSN : 2423-8309
Print ISSN : 2423-8295
ISSN-L : 2423-8295
第30回石炭科学会議
会議情報

16.炭素材ガス化時の酸素含有量の連続測定
三浦 孝一査 浩明橋本 健治
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 63-66

詳細
抄録

炭素の酸素、CO_2、H_2Oによるガス化の速度が試料に吸着する酸素の量と密接に関係することは、Walkerらが活性表面積(Active Surface Area; ASA)の概念を提出して以来、多くの研究者によってその重要性が明らかにされてきた。ASAは、一般にガス化が起こらない温度で酸素の吸着量を測定して評価されている。最近、反応に関与する表面積(Reactive Surface Area; RSA)という概念も提案され、Transient Kinetic (TK)法やTPD法によってそれを求め得ることが報告されている。しかし、これらの方法でも厳密には実際に反応が進行している時の活性表面積を測定しているとは言えないと考えられる。我々は、今までに閉鎖循環型反応器やパルスガス化法を用いて、実際に反応が進行している際の吸着酸素量の測定を試みてきた。今回、これらの方法を一歩進めて、流通系の反応装置を用いて、反応に伴う質量変化と生成ガスを連続的に、かつ精度良く測定し、その結果から反応時の吸着酸素量の測定を実施した。さらに、反応途中に<16>^O_2を<18>^O_2にステップ状に切り換える方法により、反応のtransientな挙動を追跡した。これらの結果から、ガス化反応における吸着酸素の役割とガス化反応機構を考察した。

著者関連情報
© 1993 一般社団法人 日本エネルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top