主催: 社団法人 日本エネルギー学会 石炭科学部会, 社団法人 日本エネルギー学会 コークス工学研究部会
共催: 化学工学会 エネルギー部会, 日本学術振興会 石炭・炭素資源利用技術第148委員会, 日本エネルギー学会 重質油部会, 岐阜大学
会議名: 第47回石炭科学会議
回次: 47
開催地: 長良川国際会議場
開催日: 2010/09/21 - 2010/09/22
p. xiv-xxiii
石炭は埋蔵量が他の化石燃料に比べて多く、また世界的にみて産出地域も広いため長期的な安定供給性が高い。またカロリー当りの価格も廉価であることから世界での需要も増加することが見込まれる。一方、石炭は窒素、硫黄、灰などを含有し、また他の化石燃料に比べ地球温暖化物質である二酸化炭素の発生割合も高い。したがって継続的な石炭の利用では経済性、供給安定性、環境性の3Eを達成しつつ進めていくことが重要である。我が国においては安定的な石炭資源の確保とより高度な技術開発が官民をあげて取組まれている。技術面ではガス化、CCS、バイオマス混合利用などの新規技術開発が進められているが、僅々の取り組みでは日本の高効率燃焼技術の海外移転による温暖化ガス削減への貢献は重要である。石炭の品質面では我が国で使用される良質な輸入炭に対し、海外で使用される石炭の品質は比較的に低位であり、それを補うために海外炭を含めた混炭利用が今後必要となる。石炭の品質評価は石炭の選定、燃焼改善、環境対応、貯炭管理、灰処理などに関係する重要な課題である、石炭サプライアーである出光は需要家の高度な石炭利用に対する要求に応えるため、石炭評価システム、燃焼シミュレーション、水銀シミュレーターなどの様々な技術を開発してきた。本報ではそれらの技術を中心にソフトウエアを活用した高効率・最適燃焼技術を紹介し、参考に供したい。