連作障害は多くの作物において認められているので, 造園樹木において, 一般に同種を再植すると生育が劣るといわれているサクラ, ウメ, ヤマモミジ, ジンチョウゲ及びマサキの苗を用いて, その事実の有無を確かめた。生育を全重をもって比較すると, ウメにおいては明らかな生育抑制はみられなかったが, 他の4種には連作障害が認められ, その程度は, ヤマモミジ及びジンチョウゲが最も強く, マサキがこれに次ぎ, サクラにおいて最も弱かった。また, 同種が生育していた土壌中における生育抑制は, 5種とも地下部より地上部において著しかった。