1990 年 54 巻 5 号 p. 221-226
円通寺は比叡山を借景とする庭園で名高いが, 本論文はこの庭園景観について, 景観全体のイメージと, 景観を構成する諸要素のイメージとの関連について考察するものである。
具体的には, この庭園景観の1枚のスライド写真, およびその写真の内の何らかの景観構成要素を消去した合成写真数枚のスライドを用いて, SD法によるイメージ評定を行ない, 各構成要素のイメージと, それらの有無が景観全体のイメージに与える変化について因子分析法などを用いた解析を通して明らかにしている。