本研究では, 泉北ニュータウンの泉ヶ丘地区内に存在する保存緑地を対象とし, 保存緑地の地形, 植生, 立地等の物的諸特性が保存緑地に対する人間の景観評価特性にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることによって, 今後のニュータウン内における保存緑地の活用のあり方を探ることを目的とした。その結果, 外観評価に対しては, 中程度の傾斜, 多様な樹種構成, 多段林といった自然性が重要な要因であることが明らかとなった。また, 林内評価に対しては, 高木層の被度が高く, 単層林, 一斉林で立地場所の公共性が高いといった人々の利用性が重要な要因であることが明らかとなった。