市街化の進行した都市部においては, 公園緑地が昆虫類の生息地として重要な存在となっている。本研究は, 都市内の公園緑地における昆虫類の生息状況を把握するとともに, 利用状況管理状況および植栽状況との関連性について言及を試み, 今後の公園緑地における昆虫類を対象とした良好な生息環境の創出手法について考察することを主な目的とした。そこで, 東京都葛飾区の水元公園を調査対象地として選定し, 公園内の環境要素を把握するとともに, ベイトトラップ調査により昆虫類の生息状況を調査した。その結果, 4目11科24種6885個体の昆虫が捕獲され, また, 利用状況等の環境要素が捕獲個体数等に影響を及ぼすこと等が把握された。