造園雑誌
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緑地による都市気象緩和作用の定量的解析
山田 宏之丸田 頼一
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1990 年 54 巻 5 号 p. 299-304

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抄録

都市内に存在する緑地による, 都市における夏季の気温低減の効果を定量的に解析するため, 東京都杉並区において, 1987年に行った気象調査の結果をもとに, 気温低減の効果を算出した。解析にあたっては, 最高・最低気温と緑被率, 緑地の土地被覆状態等との関連において, 層別因子を含む単回帰分析, 重回帰分析, 緑地の土地被覆割合の主成分分析による主成分得点を用いた重回帰分析の3種を試みた。その結果, 最も精度が良かったのは, 緑地の土地被覆割合を用いた重回帰式であった。そこで, その式を使用し, 各丁目単位で予想気温を算出し, 気温緩和の面から見た緑地分布の評価を行った。

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