造園雑誌
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明治期から戦前期に至るプロムナードの系譜と空間形態
山本 和人下村 彰男
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1990 年 54 巻 5 号 p. 353-358

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抄録

生活環境快適化の一環として, 優れたプロムナードの整備が求められている。本論ではより明確なイメージの下に造られた, 明治期から戦前期にいたる我が国のプロムナードの系譜を明らかにした。まず西欧のプロムナードを言語と空間形態の両面から分析し, 通過機能より空間の質を重視した歩行路に関する概念であること, Exercise, Amusement, Formalityの3概念の内の複数を含むことを定義とした。
次に定義を基に我が国における10の概念と32の計画・事例を収集し, 空間形態や設計者等に留意して各々の消長を検討した。そして, 総合型, 高格繁華型, 修景歩道型, 健康行楽型の4タイプを得, それらの系譜と豊かな空間を支えた空間形態を知ることが出来た。

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© 社団法人 日本造園学会
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