本研究は, ネットワークを活用したランドスケープ情報の基盤整備におけるモニタリング映像収集の手法と重要性を考察したものである. 最新のデジタル技術を「景観を記録し共有する」ことに応用できると考え, 森林景観映像記録ロボットカメラを開発し, 枝や葉の詳細な映像や, 森林全体を展望した映像を記録し, 森林科学研究者に公開しながら, その学術的な価値について実証的研究を進めた. その結果, 継続的に収集される映像記録が, 対象を共通理解するために有効な情報となることが示された. 今後のランドスケープ情報基盤の構築にあたって, 定点での継続的な景観モニタリングによる映像情報の整備が重要であると結論した.