1999 年 63 巻 5 号 p. 725-728
本論では, 都市における自転車交通のあり方についての計画的示唆への接近を試みることを目的としている。具体的には, 発地, 着地, 移動という一連の利用行動とその行動を取り巻く環境を自転車環境とし, これら両者の関係性をアンケート調査, 駐輪台数調査をもとに.分析した。その結果.利用者の利用経路及び経路の選択行動より, 利用行動の違う移動領域.着地領域という二つの領域とそれをつなぐアクセスポイントが存在する構造であることが把握できた。また, この構造は.今後の自転車環境を計画的に導くための有用な知見であると考えられる。