道路種 (国道, 都道, 区道, 市町村道) の違いに着目し, 街路緑化政策に資する基礎的知見を得ることを目的に, 樹種別の整備の動向についてみた。東京都をスタディ・エリアとして, 樹種別の高木本数のデータを多次元尺度構成法により解析した結果, 分掌管理の始まった1970年代以降, 1) 花木や常緑樹が多用され, 規定木以外の樹種も多く用いられるようになっていること, また, 2) 道路種によって街路樹整備の進展度合いが異なり, 分掌管理によって道路種ごとに樹種の選択に特徴のみられることが明らかになった。