2001 年 65 巻 5 号 p. 869-874
本研究は, 公共空間をコラボレーションによってデザインする場合における, 意志決定のプロセスを明らかにすることを目的とする。そのためのケーススタディとして彫刻シンポジウムをとりあげる。純粋に形態への関心をもっている彫刻家によるコラボレーションにおけるデザインの意志決定プロセスを分析することは, ランドスケープアーキテクトや建築家, アーティストらによるコラボレーションをする際の, 効果的なデザインプロセスを考える上で, 参考になると考えられる。
分析の結果, 有効なコラボレーション形態として二つの主要なタイプが導き出され, 今後公共空間をデザインする上で重要な示唆を得ることができた。