抄録
本稿の目的は、生命保険文化センターの「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」の個票データを用いて、生命保険に加入している社会人・高齢者を数量化Ⅲ類によってタイプ別に分類した上で、それぞれのタイプの社会人・高齢者が不足していると考える保険知識の違いを明らかにすることである。分析の結果、生命保険に加入している社会人・高齢者を、保険知識の有無や保険への関心の度合い、将来準備に対する考え方によって4つのグループに分けることができた。しかしながら、タイプが異なっても不足する保険知識に大きな違いは認められず、どのタイプの保険加入者も保険の仕組みと必要な保障の知識が不足していると考えていることが明らかとなった。