腸内細菌学雑誌
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総  説 <特集:脳神経系と腸内細菌叢Microbiota>
周産期母体腸内細菌叢と児の脳発達
栃谷 史郎
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2017 年 31 巻 1 号 p. 33-41

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抄録

児の腸内細菌叢の定着は母親の常在細菌叢を第一の源として起こる.腸内細菌叢は母と子を結ぶリンクの1つであると言える.適切な母子関係は児の脳発達において大切な働きをする.周産期における母親の感染症,ストレス,高脂肪食による肥満など様々な環境因子が児の腸内細菌の定着に影響を与え,その結果,児の脳発達にも影響を与えることが複数の研究から示されている.我々は,非吸収性抗生剤を妊娠マウスに投与し,母親の腸内細菌叢を撹乱する実験を行った.その結果,仔の行動に変化が観察された.本総説では,児の脳発達における周産期母体腸内細菌叢の役割について議論する.

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© 2017 (公財)日本ビフィズス菌センター
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