日本経営工学会論文誌
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航空機操縦におけるパイロットの情報入手・操作行動と機体応答との関係についての一考察
西 修二大久保 尭夫
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1997 年 47 巻 6 号 p. 327-334

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抄録
本研究では, 操縦者8名のフライトシミュレータ飛行時の視線移動と操縦桿操作のための筋電位, 操縦桿操作, 高度, 速度等の機体応答データを測定し, これらの測定項目が飛行課目と個人とによってどのように異なるのかの検討と, 6名の操縦者の視線停留時間と制御成績との関係を分析した.分析の結果次の知見が得られた.(1)ピッチ角標準偏差とピッチレート平均以外の機体応答データに有意な個人差が認められず, 操縦者の視線移動能力と筋電位とに有意な個人差が認められたことから, 高度, 速度等の機体の制御結果に違いがなくとも, 各個人の情報入手や筋力の使い方の異なることが明らかになった.(2)制御誤差が減少している場合の停留時間は, 制御誤差の変化していない場合もしくは誤差の増加している場合より有意に長くなることが認められた.
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© 1997 公益社団法人 日本経営工学会
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