抄録
多数の対象を, 対象間の類似性に基づいてk(≧2)個のグループに分割する問題を同次クラスター問題という.当研究では, この問題にナップサック型の資源制約を付加した問題を考え, それを資源制約付グルーピング問題と名付けて考察する.最初に, 資源制約付グルーピング問題を0-1整数計画問題(G)に定式化し, その応用について触れる.次いで, ラグランジュ緩和問題を解いて(G)の下界値を求める簡単な方法を提案したあと, その方法を分枝限定法に組み込んだ場合の有効性を数値実験を通して検証する.最後に, (G)の妥当な不等式を用いて(G)の下界値を強化する方法について説明する.