1998 年 49 巻 4 号 p. 228-235
本研究では, ジョブショップ環境における生産計画問題とスケジューリング問題を取りあげる.通常, 生産計画問題の解はスケジューリング問題の入力データとなるが, スケジューリングレベルの生産能力制約を生産計画問題の中に適切に反映させることが実行可能な計画を求めるうえで重要である.本研究ではスケジューリングレベルにおける正味利用可能時間, すなわち利用可能時間から避けられない遊休時間を除いた時間を求めて, これを生産計画問題への入力データとすること, ならびに部分的に生産量の上限を設定することで, 実行可能解を見つけ出すヒューリスティック解法を提案した.また, 数値計算実験より提案解法が実行可能解を見出すことを明らかにした.