2001 年 51 巻 6 号 p. 603-612
生産スケジューリング業務においてスケジュールに納期遅れジョブが発生した場合, 計画担当者は現有の設備・工数内で遅れジョブを出さないようスケジュールの改善を試みるが, 遅れジョブの発生が不可避と判断した場合には, 工場の保有能力を上位の計画部署より認められた許容範囲内で追加し遅れジョブの削減に努める.しかしながら, 最小の追加能力で納期遅れジョブ数を最小にするには, どの期間, どの設備に, どの程度の能力を追加すればよいかを決定することは難しい.ここではパラメータ空間探索改善法を能力追加を決定する問題に適用し, シミュレーション法に基づく系統的な能力調整法を提案する.さらに, 現実の計画条件データを用いてその方法の有用性を示す.