2001 年 52 巻 3 号 p. 154-162
フレキシブル加工・組立セルを対象に, 最大滞留時間最小化の近似スケジューリング法を提案した.部品の加工機械があらかじめ決められた機械指定型問題に対する効率的な解法についてはすでに提案しており, ここでは, 加工工程がマシニングセンターなど多機能機械で構成され, どの機械でも加工できる機械非指定型問題を取り上げた.この場合には前者とは異なり, スケジューリングだけでなく各部品をどの機械で加工するかを意思決定する必要がある.そこで, スケジューリングを念頭に置いた部品割当法により機械非指定型問題を機械指定型問題へ変換し, 機械指定型問題に対する効率的解法を適用するという2段階の近似解法を提案した.1時間打ち切り分岐限界法と比較する数値実験により, 提案法では効率的に極めて高精度の解が得られることを示した.