被評価者を評価する際に,被評価者の全体的な印象で各評価項目の評価をしてしまうため,各評価項目の評価が似通ってしまう傾向であるハロー効果は,80年以上も前から指摘されており,どんなタイプの評価制度においても宿命的に存在する主要な心理学的エラーとして知られている.本研究では,このハロー効果を定量的に測定する方法として,2次因子分析モデルを提案する.実例検証の結果,統計的な視点からその有効性が確認された.また,因子得点により評価者各人のハロー効果の特徴を確認するとともに,ハロー効果の矯正に活用できるよう,人事評価者訓練での因子得点をフィードバックすることを可能にした.