2012 年 63 巻 1 号 p. 18-28
商店街では,近年の衰退傾向の中で地域との繋がりが強い利点を活かし,地域課題の解決を継続的に行うビジネス(コミュニティビジネス)に取り組み始めている.本研究では,従来の商店街活動で得られる情報の中に,どのような地域コミュニティに関わる情報が含まれているかを明らかにすることを目的としている.そのため,商店街への来街者からの口コミ情報,商店街の個店に関わる情報,周辺の地域団体から活動情報を収集する仕組みを構築し,岩手県盛岡市の地域型商店街にて運用を行った.本稿では,2年間の運用により収集されたデータを地域コミュニティに関わる情報として整理・分類した結果について報告を行う.