2023 年 73 巻 4 号 p. 210-221
倉庫業務では,出庫工数の低い在庫配置が求められる.既存の格納先推奨技術のSSLRでは,格納対象PL(パレット)上の各商品の出庫頻度とロット順を加味した格納期間を評価し,高出庫頻度で格納期間の短いPLを優先度高エリアに格納する.一方SSLRでは,優先度低エリアに格納したPLでも,日数が経過して引当てが掛かると優先度低エリアからの出庫が発生する課題がある.そこで,PL上の商品が全て出庫されるまでの残りの格納期間が短く高出庫頻度の格納済のPLを優先度高エリアに移動させる,倉庫内のPLの在庫移動方式を開発する.倉庫データを用いたシミュレーションを行い,SSLRと在庫移動方式を組み合わせることで,出庫工数を削減できることを確認した.