抄録
日本が現在世界最大のロボット利用国となっている理由を分析してみると, ロボット技術のみでなく, わが国の経済・社会的諸条件がそれを助ける方向に働いていることがわかる.ロボットの技術予測は, ロボットがこれからの企業経営に非常に大きなインパクトを与えることを示唆しており, アメリカの経営工学関連の諸大学ではわが国に先行して, 新しいロボット化時代に対応する動きを始めている.これからのロボットの産業社会への導入を成功させるために, 経営工学の果たす役割は非常に大きく, 経営工学の分野でとりあげるべきいくつかの課題が提起されている.