抄録
小物部品の組立作業で、よく発生する把握動作の形態は「つまみ型つかみ」である.ここでは, その動作時間値は物体の直径と物体の供給方法に影響を受けると考える.それゆえ直径が2,4,6,8mmの物体を垂直および水平状態で供給し, 実験作業を通して動作速度を観測し, 時間値を求めた, すなわち, つかみの前後の手の移動による速い速度とつかみのための遅い速度を区分して時間値を求めた.その結果, 両供給方法とも対数線形の実験式が得られた.したがって, 「つかみ型つかみ」の時間値は物体の直径を変数として推定することが可能である.