日本経営工学会誌
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訪問順序制約のある最短路問題の解法
鈴木 久敏野村 重信
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1987 年 38 巻 5 号 p. 326-333

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抄録
文献〔13〕では頂点を訪問する順序に制約のある最短路問題が考察されている.たとえば, 1台のトラックで, 都市u_1にある荷物を都市v_1に, 都市u_2にある荷物を都市v_2にそれぞれ運ぼうとすると, v_1を訪れる以前にu_1を訪れ, v_2以前にu_2を訪れなければならない.この訪問順序に関する制約条件を満たす最短路は, 荷物の種類をmとしたとき, 原理的には(2m)! / (2!)^m通りの組合せのそれぞれについて, 通常の最短路問題を解くことで得られる.しかし, この計算はm≧10程度になると現実には不可能である.本研究では, この訪問順序制約の有る最短路問題に対して, 〔13〕での定式化に基づき, いくつかの緩和問題を検討し, これを利用した分枝限定法アルゴリズムを二つ提案する.最後に, 数値実験の結果を示す.
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© 1987 公益社団法人 日本経営工学会
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