日本経営工学会誌
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Print ISSN : 0386-4812
定量生産方式と即応生産方式の併用による最適生産規模設定
徂徠 三十六有薗 育生太田 宏
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1988 年 38 巻 6 号 p. 357-363

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抄録

製品の需要量が各期ごとに大きく変動するような場合, 毎期の生産方策として常に需要量どおりの生産を行う即応方式と, 需要量の変動に左右されずに常に一定量の生産を行う定量方式とが考えられる.前者は生産量のばらつきによる問題が発生し, また生産設備の大規模化が必要となる.他方, 後者では需要量と生産量の不一致による過剰生産や品切れの発生といった問題が生じる.そこで, 本稿では両者の折中案として生産量に上下の幅を設け, その範囲内においてのみ即応生産をするという生産方式について論じる.具体的には, 時間の経過により製品価値が消失する場合とそうでない場合のそれぞれについて, 期待利益が最大あるいは期待費用が最小となる生産量の上下限の最適設定を提案する.

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© 1988 公益社団法人 日本経営工学会
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