抄録
工具交換が加工物段取時間内で可能な自動生産の場合について, 最小時間(最大能率), 最小費用, ならびに最大利潤率という3種類の評価基準に対する最適切削速度を解析し, それらの生産評価値を求めた.そして利用可能切削速度範囲を加味した効率速度領域(生産時間と生産費用がトレード・オフの関係にある領域)を示した.さらに, 最大利潤率速度が唯一であって, 最小費用速度より大きいことを証明した.最後に, 生産時間, 生産費用ならびに利潤率と切削速度との関係を図示し, 効率速度領域と最適切削速度との関係を例示した.