日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
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FMSにおける検査ステーションの最適設計法 : 閉待ち行列ネットワーク・モデルによるFMSの解析(第3報)
鄭 錫賛長沢 啓行西山 徳幸
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1993 年 44 巻 5 号 p. 385-392

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抄録
フレキシブル製造システムでは, 製品の品質を保証するために検査ステーションが設けられ, ワークステーションで加工の完了した製品が検査される.全製品を検査すれば理想的ではあるが, 検査費用が高くつくため, ある一定の割合(検査比率)で検査するシステムを考える.この場合には, 製品が検査により不良品と判明したときの損失(材料費や再加工費)や不良品が検査されないで市場へ出荷されたときのペナルティー損失(製品の取替費や修理費)が発生する.また, 検査のための装置やパレットが必要になり, これらには設備費用が伴う.本研究では, このような諸損失および諸費用の総和を総収益から差し引いた総利益の最大化を評価基準とし, 検査ステーションの最適設計問題を定式化する.いくつかの推測を提示し, この推測を用いて最適な検査装置台数, 検査比率およびパレット数を求めるための解法を提案する.
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© 1993 公益社団法人 日本経営工学会
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