抄録
本研究の主題は, 多面的レイアウト要因を前提とした施設内レイアウト計画手法の構築である.谷口にて, 計画方針を, 各レイアウト要因に対するウエイト値分布と置きかえ, できるだけ, 同分布を反映させたかたちで.座標プロッティングをする手順を中心に述べた.本報では, 各プロット(点)にボリュームと形状を付与し, 実際の空間レイアウトをした場合に, いかに, 当初の座標上の位置関係が保持されているかを評価する方法について述べる.この評価問題については, 谷口において, レイアウト前後の上記ウエイト値の分布状態(ウエイトパターン)の一致度を評価基準とし, データ(測定尺度)の取り扱いから, 順位相関係数を用いる方法を提案している.しかしながら, このデータ処理過程において, 評価結果に重大な影響を及ぼすケースが含まれ, 本報では, その課題を明らかにし, 新たな解決方法を組み入れた.より完全な評価過程の仕上げを目指す.