日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
品質設計のための便益-犠牲概念にもとづく品質評価モデル : サービスの品質について
堀内 俊幸圓川 隆夫三浦 利幸
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 46 巻 4 号 p. 234-241

詳細
抄録

本研究は, 製品やサービスの利用を通して顧客が感じる品質について, メリットや満足感である便益を積極的に得ようとする基本的要求と, 便益を得るために派生的に必要となるマイナスの便益である犠牲の要素を解消するための派生的要求とに分け, 2つの側面に立脚したモデルを提案する.この基本的要求と派生的要求との相互関係に基づけば, 製品やサービスの品質項目は, 利益, 間接的補償, 直接的補償, 無関心, そして犠牲に分類することができる.この分類による品質評価モデルの妥当性を示すために, 待ち時間に関する調査データから顧客の便益についてコンジョイント分析を行って考察した.あわせて, 8種類のサービス業について顧客の便益の調査を通じて一般性を検討した.

著者関連情報
© 1995 公益社団法人 日本経営工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top