抄録
多工程持ち作業システムのもとで発生する歩行動作を4つのタイプに分類し, 実験を通してそれぞれのタイプごとの歩行動作時間の特性を明らかにし, その時間推定法について考察を行った.タイプ1の歩行動作は, 歩行開始時に体幹の回転を伴う歩行動作, タイプ2は歩行開始時に体幹の回転を伴わない直進歩行動作, タイプ3は歩行終了時に体幹の回転を伴う歩行動作, タイプ4は歩行中に体幹の回転を伴う曲進歩行動作である.実験の結果, 歩行距離, 歩行開始時の体幹の回転角度, 歩行中の体幹の回転角度を変数とする1個の多項式で, これら4タイプの歩行動作時間の推定が可能となった.本推定法とMTM, WFと比較し, MTM, WFの分析の不十分が点を明らかにした.