2014 年 12 巻 1 号 p. 52-61
本研究は,人々が公共図書館と書店にもつイメージについて調査,分析,考察することを目的としたものである.図書館情報学をコースとして選択している大学生と,実際に公共図書館を利用している人を対象に,公共図書館と書店について抱いているイメージの内容についてのアンケート調査を行い,その結果を分析,比較した.大学生は,書店のイメージの方が図書館に比べてややポジティブなイメージをもつ項目が多いことが判明した.実際に公共図書館を利用している人にも同様の質問を行ったところ,公共図書館と書店のイメージの差が学生の場合よりも小さく,公共図書館と書店のどちらに対しても比較的ポジティブなイメージをもつ傾向があることが分かった.また,書店は気軽に立ち寄れる場というイメージがあることがわかった.