情報メディア研究
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論文
研究者がオープンアクセスを実現する要因と経年変化
大森 悠生池内 有為逸村 裕林 和弘
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2023 年 22 巻 1 号 p. 68-76

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抄録

研究者が初めてオープンアクセス(OA)を実現する要因,及び OA に対する認識の経年的な変化を明らかにするために,2016 年から 2022 年にかけて隔年で実施された NISTEP の質問紙調査の回答を二次分析した.結果,研究者が初めて OA を実現する主な要因は,投稿した雑誌や所属機関のポリシーなどの外的な要因であった.OA を妨げる要因のうち,資金不足解消が OA の実現につながっていること,投稿したい雑誌や所属機関が OA ポリシーを策定することによって OA が推進される可能性が示唆された.また,研究者は外的な要因を契機として OA を実現した後,徐々に OA に貢献したい,といった内的な要因が醸成される傾向がみられた.

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