抄録
本稿は、よりよい社会をつくる実践を評価する新たな枠組みとして「対話型探究評価」を提案するものである。従来の行政評価が数値指標に基づく成果達成に偏る中で、実践の過程における人々のかかわりは見落とされがちである。この問題意識から、一つの実践を例に、実践者のナラティブを評価のリソースとし、多様な人との多層的多角的な対話を評価の軸に据える意義を論じる。具体的には、①まちをつくる実践における評価について、客観指標評価だけではこぼれ落ちることを価値づけ、かかわりを軸に対話を重視する対話型探究評価を提案、②その事例として「せかいテーブル」の実践を通したナラティブを提示、検討した。