日本航海学会誌
Online ISSN : 2433-0116
ISSN-L : 0466-6607
船舶清水タンクの内面塗装と水質維持に関する研究-III : 水セメント塗装タンク水中にドライアイスを投入した実験(日本航海学会第34回講演会)
中田 裕隅川 芳雄
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1966 年 35 巻 p. 129-134

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抄録

1)塗装後漲水するまでの水セメントの乾燥時間は24時間位が適当と云える。2)ポルトランドセメント1kgを塗装したタンクに消費されるドライアイスは120g〜150gでよいと云える。3)ドライアイスは少量ずつ分割投入する方がよい。4)セメント塗装量および塗装面積とドライアイスの消費量について,更にセメント固相面に難溶性の炭酸カルシウムを反応生成するに必要な炭酸水の炭酸物質濃度,反応後のセメント固相面の生成物の分析などについては,目下研究中で,後日の機会に発表したい。5)実験には長時間を要したが,短時間で反応が終了する方が実用価値は大きい。このことについては今後検討してみたい。此の研究を行なうにあたり,御指導を戴いた神戸大学井上嘉亀教授,水産大学校前田弘助教授・田川昭治教官,実験に御協力戴いた天鷹丸乗組員に心からの謝意を表します。

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