本研究では、企業実務における多群質問項目のインターネット調査で取得したデータの解析手法に関する比較・検討を行う。本研究の目的は、①重回帰分析、②選抜型多群主成分回帰分析、③階層型主成分回帰分析、④主成分SEMという4種類の解析方法を事例に適用し、これらの解析手法の特徴をまとめた上で、多重共線性の問題を回避し、かつ実務に役立つ具体的な施策提案を導き出すことのできる手法を明らかにすることである。事例は、インターネット取引における第三者決済サービス提供企業のユーザーを対象としたインターネット調査を取り上げた。この実事例に基づき解析手法を比較・検討した結果、企業実務における実践的観点からみると、解析結果に基づき提案を導き出すことができる②選抜型多群主成分回帰分析もしくは③階層型主成分回帰分析の活用が有用であることが明らかになった。