抄録
環境問題や安全・安心の問題など,様々な大規模システムの問題が深刻化する現代において,大規模・複雑システムの構築や運用をリードする人材の育成を行うためには,学問分野を超えた文理融合型の教育が必要である.このため,慶應義塾大学では,情報システムや機械システムのみならず社会・組織・人間システムを含むあらゆるシステムを教育の対象とし,システムのライフサイクルに沿ったデザイン能力,システムの実現に必要なマネジメント能力を身につけることのできる大学院「システムデザイン・マネジメント研究科」を2008年に設立した.本稿では,本大学院の特徴と現状について概説する。