一流女子ソフトボール選手の身体的および体力的特性を明らかにするため,オリンピック強化指定選手に対して種々の体力測定(静的筋力測定,動的筋力測定,パフォーマンステスト等)を行った.一流女子ソフトボール選手は,身長に対して筋量が多いという特徴を有し,そしてこの傾向は野手よりも投手の方が顕著であった.上・下肢の静的筋力は高い水準にあることがわかったが,ポジションの違いによる差はなかった.一方,上・下肢の動的筋力ではポジション特性が顕著に現れ,野手は投手よりも優れた能力を有していた.疾走能力も同様の傾向を示し,これは下肢筋群の代謝特性の違いが影響していると考えられる.