日本救急医学会雑誌
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症例報告
Damage Control Orthopedics (DCO) に基づき救命し得た軸椎歯突起骨折・腹部臓器損傷・四肢多発骨折の1例
竹内 直英高妻 雅和阿久根 広宣菊池 直士池之上 貴上田 祐滋徳久 俊雄
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2007 年 18 巻 3 号 p. 91-98

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抄録
症例は29歳の男性。軽自動車運転中, トラックと正面衝突した。来院時, 意識障害・出血性ショックの状態で, X線撮影とCTにて軸椎歯突起骨折・右血気胸・肝損傷 (Ib)・脾損傷 (IIIb)・右腎損傷 (II)・恥骨骨折・右大腿骨転子部骨折・両側大腿骨骨幹部開放骨折を認めた (ISS 50)。気管挿管・胸腔ドレナージ後, 経カテーテル的動脈塞栓術 (TAE) を施行した。また両大腿骨は創外固定を行い, 出血コントロールを行った。MRIにてC2 levelに頸髄損傷を認めた (Frankel B)。第6病日に環軸椎後方固定術 (Magerl+Brooks法), 第21病日に両大腿骨骨接合術 (Ender nail) を施行した。約5カ月後に松葉杖にて退院となった。Damage control orthopedicsに基づく初期治療, 頸椎の早期内固定, 侵襲の少ない骨接合術の選択が救命できた要因と考えた。
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© 2007 日本救急医学会
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